相続税の基礎控除とは?計算方法と「相続税がかかるか」を簡単に判定する方法

相続税の基礎控除の計算方法をわかりやすく解説。3,000万円+600万円×法定相続人の数で計算できます。相続税がかかるかの判定方法、申告が必要なケースも紹介。

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うちに相続税はかかるの?基礎控除っていくら?計算方法が全然わからない…

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基礎控除は「3,000万円+600万円×相続人の数」で計算できますよ。この記事で3ステップの判定方法をお伝えしますね。

この記事を書いた人

終活ガイド編集部

  • 老人ホーム・相続・家族信託・遺品整理・終活ジャンルの調査50件以上
  • 司法書士・弁護士への取材をもとに執筆
  • 公式情報確認日:2026年5月28日

【最短回答】相続税の基礎控除はいくら?

相続税の基礎控除は「3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数」で計算します。 この金額以下なら相続税はかかりませんし、申告も不要です。

  • 法定相続人1人 → 基礎控除 3,600万円
  • 法定相続人2人 → 基礎控除 4,200万円
  • 法定相続人3人 → 基礎控除 4,800万円
  • 目安 → 遺産総額がこの基礎控除を超えなければ相続税はゼロ

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相続税の基礎控除の計算方法

相続税の基礎控除は、以下の計算式で求めます。

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 法定相続人の数)

法定相続人(ほうていそうぞくにん)とは、法律で定められた相続する権利がある人のことです。配偶者は常に法定相続人になり、それ以外は子ども→親→兄弟姉妹の順番で決まります。

法定相続人の数ごとの基礎控除額

法定相続人の数基礎控除額
1人3,600万円
2人4,200万円
3人4,800万円
4人5,400万円
5人6,000万円

計算例

例1: 夫が亡くなり、妻と子ども2人が相続する場合

  • 法定相続人 = 妻 + 子2人 = 3人
  • 基礎控除 = 3,000万円 +(600万円 × 3人)= 4,800万円
  • → 遺産総額が4,800万円以下なら相続税はかからない

例2: 独身の方が亡くなり、両親が相続する場合

  • 法定相続人 = 父 + 母 = 2人
  • 基礎控除 = 3,000万円 +(600万円 × 2人)= 4,200万円
  • → 遺産総額が4,200万円以下なら相続税はかからない

「相続税がかかるか」を判定する3ステップ

「うちの場合、相続税がかかるのだろうか?」と不安な方のために、簡単な判定方法を紹介します。

ステップ1: 遺産の総額を把握する

まず、亡くなった方(被相続人)の財産をすべてリストアップして合計します。

相続財産に含まれるもの:

  • 現金・預貯金
  • 不動産(土地・建物)
  • 有価証券(株式・投資信託)
  • 生命保険金(非課税枠を超えた分)
  • 退職手当金
  • 貴金属・宝石
  • 自動車
  • ゴルフ会員権
  • 貸付金

相続財産に含まれないもの:

  • 墓地・墓石・仏壇・仏具(日常的に使用しているもの)
  • 生命保険金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)
  • 退職手当金の非課税枠(500万円 × 法定相続人の数)

ステップ2: 借金・葬式費用を差し引く

遺産総額から以下を差し引けます。

  • 借入金(住宅ローン・カードローンなど)
  • 未払いの税金
  • 葬式費用

正味の遺産額 = 遺産総額 − 借入金 − 葬式費用

ステップ3: 基礎控除と比較する

正味の遺産額と基礎控除額を比較します。

  • 正味の遺産額 ≦ 基礎控除額 → 相続税はゼロ。申告も不要
  • 正味の遺産額 > 基礎控除額 → 相続税がかかる。申告が必要

具体例で判定してみよう

ケース: 父が亡くなり、母・長男・長女の3人が相続人

財産金額
預貯金1,500万円
自宅の土地・建物2,000万円
生命保険金2,000万円
退職金500万円
財産合計6,000万円
差し引くもの金額
住宅ローン残高-300万円
葬式費用-150万円
生命保険の非課税枠(500万円×3人)-1,500万円
退職金の非課税枠(500万円×3人、ただし支給額500万円なので)-500万円
差し引き合計-2,450万円

正味の遺産額 = 6,000万円 − 2,450万円 = 3,550万円

基礎控除額 = 3,000万円 +(600万円 × 3人)= 4,800万円

3,550万円 < 4,800万円 → 相続税はかかりません

ポイント: 不動産の評価額は「時価」ではなく「相続税評価額」で計算します。一般的に時価の70〜80%程度になるため、固定資産税通知書の評価額がそのまま使えるわけではありません。正確な評価は税理士に依頼するのが確実です。


相続税の税率と計算方法

基礎控除を超えた場合、超えた部分に対して相続税がかかります。相続税は累進課税で、遺産が多いほど税率が高くなります。

相続税の速算表

法定相続分に応ずる取得金額税率控除額
1,000万円以下10%なし
3,000万円以下15%50万円
5,000万円以下20%200万円
1億円以下30%700万円
2億円以下40%1,700万円
3億円以下45%2,700万円
6億円以下50%4,200万円
6億円超55%7,200万円

相続税の計算の流れ

  1. 正味の遺産額を計算
  2. 基礎控除を引く(課税遺産総額を算出)
  3. 法定相続分で仮に分ける
  4. 各人の仮の税額を速算表で計算
  5. 仮の税額を合計する(相続税の総額)
  6. 実際の取得割合に応じて各人の税額を決定
  7. 配偶者控除などの税額控除を適用

この計算は複雑なため、基礎控除を超えそうな場合は税理士に相談することを強くおすすめします。

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基礎控除以外に使える控除・特例

基礎控除を超えても、以下の控除や特例を使うことで相続税を大幅に減らせる場合があります。

主な控除・特例一覧

控除・特例内容効果
配偶者の税額軽減配偶者は法定相続分か1億6,000万円のどちらか多い方まで非課税非常に大きい
小規模宅地等の特例自宅の土地の評価額を最大80%減額非常に大きい
生命保険の非課税枠500万円 × 法定相続人の数大きい
退職手当金の非課税枠500万円 × 法定相続人の数大きい
未成年者控除18歳になるまでの年数 × 10万円を控除ケースによる
障害者控除85歳になるまでの年数 × 10万円(特別障害者は20万円)を控除ケースによる

特に重要な2つの特例

1. 配偶者の税額軽減

配偶者は、遺産のうち法定相続分(通常は1/2)または1億6,000万円のどちらか多い方まで相続税がかかりません。つまり、1億6,000万円までは非課税ということです。

ただし、この特例を使うには相続税の申告が必要です。「基礎控除を超えていても、配偶者控除で相続税がゼロになる」というケースでも申告は必要なので注意してください。

2. 小規模宅地等の特例

亡くなった方の自宅の土地について、一定の条件を満たせば評価額を最大80%減額できます。

たとえば、自宅の土地の評価額が3,000万円なら、80%減額で600万円として計算できます。これだけで2,400万円の評価額が下がるので、非常に大きな効果があります。


相続税がかかる人の割合は?

国税庁の統計によると、**相続税が課税される割合は全体の約9.6%(2023年)**です。つまり、亡くなった方の約10人に1人しか相続税はかかっていません。

ただし、2015年の税制改正で基礎控除が引き下げられた(5,000万円+1,000万円×法定相続人数 → 3,000万円+600万円×法定相続人数)ことで、課税対象者は増加傾向にあります。

特に都市部に不動産を持っている方は、土地の評価額が高いため基礎控除を超えるケースが増えています。

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相続税の申告期限と必要な手続き

相続税の申告が必要な場合、以下の期限と手続きを守る必要があります。

相続税の申告期限

被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内

この期限を過ぎると、延滞税や加算税がかかります。10ヶ月は長いようで、遺産の調査や遺産分割協議に時間がかかると意外とすぐに来てしまいます。

申告に必要な主な書類

  • 相続税の申告書
  • 被相続人の戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本・印鑑証明書
  • 遺言書(ある場合)または遺産分割協議書
  • 財産の評価に関する書類(不動産の登記簿・固定資産税評価証明書等)
  • 金融機関の残高証明書
  • 生命保険の支払い通知書

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よくある質問(FAQ)

Q. 基礎控除以下でも相続税の申告は必要ですか?

基礎控除以下であれば申告は不要です。 ただし、「配偶者の税額軽減」や「小規模宅地等の特例」を使って結果的に税額がゼロになる場合は、申告が必要です。特例を使う前の金額が基礎控除を超えているかどうかで判断します。

Q. 相続税はいつまでに払えばいいですか?

申告期限と同じく、被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。 現金で一括納付が原則ですが、一括で払えない場合は「延納」(分割払い)や「物納」(不動産等で納付)の制度もあります。

Q. 不動産の相続税評価額はどう計算しますか?

土地は「路線価」または「倍率方式」、建物は「固定資産税評価額」で計算します。 路線価は国税庁のホームページで確認できます。一般的に、土地の路線価は時価(市場価格)の約80%程度です。

Q. 相続税を払えない場合はどうなりますか?

延納(最大20年の分割払い)や物納(不動産等での納付)の制度を利用できます。 延納には利子税がかかりますが、一括で払えない場合の救済措置として有効です。相続税の納税が困難な場合は、早めに税務署や税理士に相談しましょう。

Q. 相続税の計算は自分でできますか?

基礎控除の計算や「相続税がかかるかどうか」の判定は自分でもできます。 ただし、実際の申告書の作成は複雑なため、基礎控除を超える場合は税理士に依頼するのが安心です。相続税申告の税理士報酬は遺産総額の0.5〜1%程度が目安です。


まとめ|まずは基礎控除で「かかるかどうか」を判定

相続税の基礎控除の計算は意外とシンプルです。

基礎控除額 = 3,000万円 + 600万円 × 法定相続人の数

この金額以下なら相続税はかからず、申告も不要です。まずはこの計算をして、「うちの場合は相続税がかかるのか」を確認してみてください。

基礎控除を超える場合でも、配偶者控除や小規模宅地等の特例を使えば大幅に税額を下げられる可能性があります。相続税の計算は複雑なため、基礎控除を超えそうな場合は早めに税理士に相談することをおすすめします。

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